尚武 ~1023年 二月~
二月になりました!
実梨の体調も思わしくないのですが……いいニュースもあります。それが人生というもの。
まあ、いいニュース?なのかどうかは分かりませんが……この冬場に生まれたての子猫とか。放っておいたら死にかねないもんね。
実梨も猫がいたらちょっと心が安らぐんじゃないかな。そう思って、素直に飼うことにしました。一族の方が、もっとずっと短命なんですけど……きっとみんなのちょっとした心の支えになってくれるかな。
さて。先ほども言いましたが、悪いニュースがあればいいニュースがあるもの。そして、全く同様に、いいニュースがあれば、悪いニュースもあるものなのです。先月は討伐に出なかったので、その兆候には気づきませんでした。
……尚武の、健康度の低下。このままいくと、来月末に、実梨と同じ時に亡くなるようです。
いや……まじか……二人同時って初めてなんですよね……いやあ……しかも大江山を越えた直後に……その討伐を引っぱってきた二人が、って。本当につらい。疲れちゃったのかなあ……。
そうなってしまっては、もはや今月の動向は決定づけられたも同然となりました。尚武の交神に使います。尚武は、子供の顔を見る事が出来ないんですね……。いや、まあ、尚武はにしてもまだ一歳六ヶ月ですよ……早すぎる。ホントに。
茜と紅葉がお留守番が結構続いてしまっているのが心配です。特に紅葉は四ヶ月家にいることになります。来月以降、バンバン外に出してあげないと……!!そして、その役目は既に、完全に志穂と菫に託される形になりました。
……いつまでもくよくよしてられない。ですね。なんてったって尚武は当主。彼本人がくよくよしているとはとても思えません。
さあ!!!!張り切って尚武のお嫁さん探しするぞ!!!!!
女神さまはねえ……自由なんですよお……本当に楽。なんてったって人が足りてるから。ほんっとにもう。男生まれてこい。頼むから。
さて、交神相手の候補ですが。まあでも実際、一度候補に挙がったなあってお方もちょくちょく。
例えばこの人。那由多ノお雫様。優しそう、元気そうだし、尚武と一緒にいてはどうでしょう。……あり、かもしれないけど。なんかねえ、もうちょいビビッと来る女神さまがいそうな気がする。
鳴門屋渦女様。正直かなりあり。なんですけど……大江山越え直後でもあるので……もう少し柔らかく接してくれそうな方がいいなあ……いや、似合いはしそうなんですけどね?
野分様は……違うかな。尚武は真面目だし地に足もついてる感じで。もうちょい野分様にはお姉さんしてほしい(あるいは完全に手籠めにされてほしい)。
というわけで。ちょっと悩んだんですけど、ここしかないでしょうということですんなり決まりました。
春野鈴女様。明るい方です。尚武の真面目な感じを少し和らげてくれるといいかな。
うちの一族、真面目な子が多めなので。やっぱりちょっと賑やかしが欲しくなってくる今日この頃です。その明るさを一族に迎え入れれば。と思います。
ほら似合うって!ほら!髪も緑でお揃いだし(?)、いでたちも左右対称感あるでしょ???なんかねえ……好きなんですよ……。
この、不敵な笑みとにこやかな笑みの対比とかね。尚武が守る側になりそうな感じとかね。すごい好き。
尚武は「お前が当主になるんだ」って早くから言われて、ずっと真面目に頑張ってきて、その分プレッシャーとかもあったと思うんですよね。自分のことを考える時間がどれほどあったのかな、って思ってしまいます。そんな彼に、心から何かを楽しむ余裕を与えられたらなって思います。もちろん彼は当主になってからもう長いですし、その間でだんだんと余裕を掴んでいった子です。父に頼り、実梨と笑い合い、芹香やすすきに鍛え上げられる中で、そういった楽しい経験も多数あったでしょう。
だからこそ、何も考えずに笑えるような時間が欲しいのです。
例の(?)セリフ。素敵なお友達から始まってくれると嬉しいな。きっとかけがえのない絆を築いてくれることでしょう。
よろしくお願いします!!