千種 ~1019年 十一月・十二月~
十一月です。大江山の門が開きます。
ですが……今年ものぼるのはやめておこうかな、と思います。
子供を五流に増やすのに手間取っているので、世代が下っているわけではないのが一番の理由ですね……思ったより戦力はついてません。悪羅と平気で戦えるような地力もありません。それに、今は家族の団結を取り戻すのに時間が必要なのかな、とも思います。
特に今の一族には、意味のない無理をするべきではない、という思考は強くあると思います。梵天丸も、「犬死にをしないために戦うのに、戦って犬死にするのは本末が再転倒している」ということを、菊梧が二度死にかけたときに強く感じているはずです。
というのもあるんですけど!特に今月は是非、千種にやってほしいことがあったんです!
それは、「千種を隊長にして、菊梧、穣とともに出陣する」こと。
先月考えました。もし千種だったらどのように思考を整理するか。梵天丸だったら、どのように千種と関係を修復しようとするか。何が必要か。で、梵天丸は穣の成長を見ているけど、千種は見ていない。だから、直接自分が隊長となって、二人の成長を目の当たりにすれば、この二人の頼もしさを知れるはずだし、そうすれば千種も梵天丸のことを許せるのかな、と思いました。
千種も、本当は梵天丸のことを許したいんですよ、きっと。根はやさしい子です。でもきっかけが必要なんですよね。自分が心から許せると思えるような。
だから、今回の討伐隊は千種、山茶花、菊梧、穣にしました。ローテーション的にもそうですし、七天斎八起くらいきっちり倒せるところを見せておきたいこともそうだし、戦勝点的にもきっちり毎シーズン潰せるのはおいしいので、今回は九重楼への出陣です。
当然!七天斎八起なんかは相手ではないですね。すんなり倒せます。
ここら辺、確か拳の指南を求めて紅こべエリアにずっといたんですよね。でも獲得できず……まだ槌の指南を手に入れたばっかりなので、欲はかきませんけどね!
逆に言うと、そのエリアでずっと戦いつづけても大丈夫な実力を二人はつけていました。それは、指揮をとった千種が一番よくわかってるんじゃあないかな、と思います。
でもねーかまいたちはねー欲しかった。赤い火もなかったし仕方ないんですけどねえ。
問題なく、危なげなく帰還。
……なんか、千種が隊長って前は全然イメージできなかったんですけど、今ではちょっと悲しさすら覚えます。
彼女は梵天丸のこと、許してあげる気になったんでしょうか。
心配なのは山茶花ですかねえ……。あんまりきっかけもないままでいるような気がして。自分の才能に確たる自信があっただけに、不安です。
そして12月。
……千種の健康度が、下がりました。
ずっと気を張っていたのが抜けたからなのか、それともそんなに遠くないと分かっていたから、敢えて自分が許せるような動きを目指したのか。分かりません。
でも、人一倍気を張って、ずっとみんなが笑顔になれるように道化をしていた彼女は、疲れがたまっていたのかもしれません。
彼女に安らぎを与える意味でも、跡継ぎを残す意味でも、今月は千種の交神です。
彼女は面食いですから。候補も限られてきました。
10円神様たちはねえ……かっこいいんですけど……今からだとさすがに……
ここら辺の神様も、かっこいいと言えばそうなんですけど、千種に合うかどうか……
千種は絶対、かっこいいお父さんと、かっこいい神様と結婚したお姉ちゃんを見てるので、そういうのちょっとあこがれがあると思うんですよね。少し子供っぽいところもあり、もうちょっと王子様然とした人の方がいいかなあって思ってたんで……
結局こちらの神様にしました。鳳あすか様。いやあ、チャラいけど。でも、そういう人に本気にされるの、ぜっっっったい憧れてると思うんですよ。
ほら!!!!!似合うって!!!!!手籠めにされてそう!!!!!!(ダメです)
違うんですよ、最初は多分手籠めにされててもおかしくないんですよ、でもこの子底抜けにいい子なので、そういう騙してるみたいなことしてるのに対して罪悪感とか抱いて欲しいんですよ!!!!!!わかって!!!!!!!!
あすか様「ご機嫌いかが、子猫ちゃん」
ですって!!!!!!!!!!ほら!!!!!騙される!!!!!
ちゃんとしなかったら葵と琳太郎はマジでキレそう。
お願いします!!!!!!!!!!!!マジで!!!!!!!!!!!!