垣根の垣根の百物語

PSP俺屍Rの自分の一族とか某inb氏の一族の話とか ネタバレあります。

家族 ~1019年 九月~

九月です。先月、二代目当主・葵ちゃんが亡くなりました。今月からは梵天丸が三代目当主として皆を引っぱっていくはずです。

 

……はず、なんですけどね。

 

先月、梵天丸は隊長として出陣し、先々月に生死の境を彷徨った菊梧をまた瀕死の状態で家まで帰しました。もちろん彼として守る戦いはしていたはずですし、なおも生き延びたのは何より菊梧の力によるところです。葵はそれを知り、安心して世を去りました。

 

 

しかし。事はそう簡単ではありませんでした。

まず、千種。彼女は誰よりも優しく、誰よりも一族が傷つくことを恐れていました。葵とも考え方が似ていた千種は、菊梧を討伐に連れて行くという梵天丸の意見に強く反対していました。

葵は菊梧の生命力を見せつけられました。それはほかの家族も同じです。

でも、あの時討伐隊にいた他の二人が見たのは、その姿だけではないのです。

千種と山茶花は、目の前で菊梧が血を吐いて倒れる様を、まざまざと見せつけられています。それは、菊梧が息を吹き返すよりもずっと強く、心に刻まれるものだったはずです。

だから千種は、あの時意見を押し通した梵天丸に対して、強い不信を抱きました。二人の関係は、未だ極めて険悪です。梵天丸は、自分が責められるべきだというのは分かっているので、何も言い返しません。その上で、今自分のできる事をしようとするでしょう。

それが正しいなんてことは、千種もわかっているはずです。ただ、感情の行き場がないのです。

 

そして、山茶花

彼女は幼少期から才気あふれる姉として、梵天丸を引っぱっていました。腹ペコで、少し抜けている弟。山茶花は、常にそんな弟を助けてきました。山茶花にとって、梵天丸はそんな「手のかかる弟」でした。

しかし今、彼は三代目・真垣琳太郎として、一族を牽引する立場にあります。

先月の彼の切った啖呵を聞いて、山茶花も確かに梵天丸を見直し、一目置くところがあったと思います。ただ、きっとどこかでこう思っていたでしょう。

―――三代目当主になるのは、当然自分だろう。

今はまだ、表面化しているわけではないと思います。ただ、彼女の心には、不思議なしこりができています。

 

 

どうも。修羅場に定評のある真垣一族です。

というかあれです。僕が一族のことを考えるとなぜか修羅場になります。全然理由が分かりません。

気を取り直して九月! お屋敷の空気はヒリついてるんですけどね、内ゲバなんてしてたらそれこそ朱点の思うつぼですから。

そういえばすっっっっかり忘れてたんですけど(記事にする時点でスクショ取ってないと、自分で数えなきゃ思い出せないんですよね……)、千種、山茶花梵天丸はすでに元服しています。千種は四月、山茶花梵天丸は六月に、もう交神ができるようになっています。

梵天丸は特に交神相手についての言及はありませんでした。まあ、梵天丸はまだそこまで考えたりはしてなかったんじゃないかなあ……特に当主になる前の時点では。

山茶花は、「自分の長所を伸ばしてくれる男神様」がいいんだそうです。この言葉も、才能ある山茶花として考えてみれば、自分の能力に確たる自信を持っていることの現れ、って感じがしますね。特に彼女の長所、と言えそうなのは心の風。あとは、木霊の弓が使える事、と合わせて考えると技の土とかですかねえ……。

そして、、、、問題が千種。彼女について言われたのは……「意外と面食い」

………君たち姉妹はそろってそうなのか!?!?!?いっくらお父さんがイケメンだからって、男は顔じゃないんですよ!?!?!?!分かってます?????????

 

f:id:miriking-writing:20181213043715j:plain<おう、そうだな。(そんなこと言いません)

 

……………。

 

はああああああああああああああああ……………

まあ、もちろん。かっこいい男を連れてきますよ。

千種はお姉ちゃんの影響はあるだろうなあ……。かっこいいお父さんがいて、お姉ちゃんもかっこいい人がいいって言ってて、実際かっこいい人のところに嫁いで……

そりゃあ私もかっこいい人がいいなあってなりますよ。千種ちゃん、優しいけどお調子者だし、かっこいい人とか好きそうだし……。

くっそう。イケメンめ。覚えてろよ。

 

今月は勿論討伐。九月なので鬼の大将が復活しています。ただまあしばらく行っていないので、今月は双翼院への出陣としました。菊梧を早めに成長させないと体素質が活かされないまま終わっちゃう懸念もあるので、太鼓持ちが多めな迷宮に行きたいというのもあります。

 

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……そうです。もちろん、当然、今月も菊梧を連れて行きます。今月は、絶対に、絶対に守り切ります。彼がこれだけの力を示してくれたんだから、絶対に応えないといけない。そう思っているのはきっと僕だけではないでしょう。先月彼を危険な目に遭わせ、誰より悔やみ、自分の至らなさを自覚したのは、きっと梵天丸であるはずです。

討伐隊は、梵天丸・千種・山茶花・菊梧。穣は今月は自習してもらいます。彼がこんな雰囲気の屋敷を、嫌いにならないといいんですけどね……。多分今家で一番明るくできるのは、菊梧(と穣)だけ。彼は強くなろうとする決意がありますけど、それで暗くなるわけじゃないですからね。

 

出陣。太鼓持ちのエリアを突っ切りたいので、右近亭の方を進みます。

ここには雷オコシや「あの」山ワラのように、危険な敵も多いのですが、無理しない範囲でしっかり欲張り、戦いきりました。菊梧には、店売りの厄払いの槍を装備させています。少しでも能力をあげたかったので。

その過程で手に入れたのが、陽炎の巻物。菊梧がしっかり生き抜いたことへの、天からの褒美でしょうか。……まあ、笹ノ葉丸は落ちませんでした。

 

そういえば、確かここらへんで増築の提案があった気がします。これを逃すと、マジでお家断絶を起こしかねないので、即承認。熊五郎さんにすべてを託しました。

ちょくちょく復興基金にも投資をしていて、厄払いを買えたことからもわかるように、余裕が出てきています。あんまり無理はできないですけど、防具を固めたいかなあというのが今のところの気持ち。頭防具はコスパがいいので、とりあえず全員にマビサシ兜をかぶせました。完璧です。

 

ようやく、何事もない一月を過ごすことができました。ここ数ヶ月、生きた心地がしなかったです。

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「討伐は、記すべき戦果なし。」

でも超うれしいです。だって誰も死なないし、死にかけてもいない。

ああ、よかったよ、、、、、、。

(そういえば、葵ちゃんの年表を作ったり、他にも少しだけ過去記事を加筆・修正しました。ぱっと見分かるのは葵ちゃんの欄くらいなんですけど、もしよかったらチラ見してください)